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| 8.かく言ふは播磨の守の子の、蔵人(くらうど)より今年かうぶり得たるなりけり。 | |
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テキスト・154頁16行目より
かく言ふは播磨の守の子の、蔵人(くらうど)より今年かうぶり得たるなりけり。(供人)「いと好きたる者なれば、かの入道の遺言破りつべき心はあらむかし。さてたゝずみ寄るならむ」と言ひあへり。 |
| 9.(供人)「いで、さ言ふとも、田舎びたらむ。 | |
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テキスト・155頁1行目より
(供人)「いで、さ言ふとも、田舎びたらむ。幼くよりさる所に生ひいでて、古めいたる親にのみ従ひたらむは」「母こそゆゑあるべけれ。よき若人、わらはなど、都のやむごとなき所々より、類(るゐ)にふれて尋ねとりて、まばゆくこそもてなすなれ。なさけなき人なりてゆかば、さて心安くてしも、え置きたらじをや」など言ふもあり。
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| 10.君、「何心ありて、海の底まで深う思ひ入るらむ。 | |
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テキスト・155頁5行目より
君、「何心ありて、海の底まで深う思ひ入るらむ。そこのみるめもものむつかしう」など宣ひて、たゞならずおぼしたり。かやうにても、なべてならず、もてひがみたる事好み給ふ御心なれば、御耳とゞまらむをや、と見奉る。
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