トップアスリートが語る「スポーツと自分」。 勝ち負けや結果の向こうにある、より本質的なスポーツの魅力に ロングインタビューで迫ります。 今回、お話をお聞きするのは、バスケットボール元日本代表の後藤正規さん。 現役時代はチームメートから「シュートの職人」と頼られ、いまもバスケットボールファンのあいだで「伝説のシューター」と呼ばれています。 常に高みを目指し、自らを磨いてきた後藤さんにとって、「スポーツと自分」とは ―
収録:2009年1月13日 森永プラザビル(東京・港区)にて
後藤さんのバスケットボールとの出会いは小学生の時。 新しく赴任してきた先生に強引にスカウトされたのがきっかけ。 「その先生と出会っていなければバスケットボールは やっていなかった」
・いろいろなスポーツに取り組んだ幼少期 ・はじめての試合で大敗/その悔しさが原動力に ・ロングシュートが楽しい/シューターとしての原点
思い通りのプレーが出来るようになったのは意外にも20代後半。 実業団での活動を通しての成長過程について。自己意識の高まり。
「上手くなりたいという思いが全ての原点。30歳を過ぎて上手くなる選手もいる」
・自分のプレーを模索していた20代前半 ・何歳になっても上手くなれる/20代後半シューターとしての成長 ・“バスケットボール観”は年齢を経ないと養えない ・引退へ/自分のプレーに違和感
上手くなるためにどんな努力をされたのでしょうか? シュートが入らないスランプのときの対策は?
「シュートがダメだった試合の後は、何も考えずにひたすら打ちます」
・シュートの動作は下半身から/しっかり止まってシュートを打つ ・はいったシュートでも納得できないシュートがある ・自分の感覚に敏感になるために「何も考えずに」打つ ・シュートの鍵をにぎる人差指の指先感覚 ・シュートが不調の時は、正面・左右・後ろにビデオカメラをおいて自己分析
・最初はうまいひとのまねをすることから ・一流シューターの共通点/フォームの美しさ ・シューターには鋭い感性が必要 ・子ども達には「競技に走らない」ことをすすめたい。まずは「楽しさ」を味わって
・モチベーションの加速/結果が伴うようになると個々の意識も高くなってくる ・チームメートとの絆/バスケットができることへの感謝が基本 ・問題があれば当事者同士で話し合う ・外国人選手とのコミュニケーション術
・子供達には遊び感覚でバスケットの楽しさをつたえたい ・有能感 ― 最初はとにかくほめることからはじめる ・きっかけとしての成功体験を子供にもたせることが大切
・食事は好き嫌いせずバランスよく ・練習は1日3回、チーム練習とセルフ練習 ・1ゲーム終わると体重が3kg落ちる ・バスケットシューズの選び方/シューズは1カ月もたずに交換する ・怪我をしなかった理由 ・つねに爪の長さを一定に保ち、マニキュアを塗る
・“1つのボールをどうやって工夫してリングに入れるのか”、ということがバスケットを見るポイント ・ボールを追うのではなく、ボールのないところでどんな動きがあるのかを見てほしい ・シュートを打つためにアシストする「黒子」の姿が美しい
プロフィール 後藤 正規 (ごとう まさき) 東海大学バスケットボール部アシスタントコーチ
1970年静岡県生まれ。雄踏小、雄踏中、興誠高を経て日本体育大学卒。 高校時代から1試合50点以上をあげるなどシューターとして活躍。日本体育大学でもレギュラーに入り、試合平均30点と言われるほどの圧倒的なシュート力で成績を残した。 卒業後、三菱電機、日本鋼管を経て、1998年にアイシン精機へ。2部との入れ替え戦の常連チームだったアイシンが優勝を争うチームへと発展する原動力に。 JBLでは2度のMVP(2002年・2003年)、2度のフリースロー賞(1993年・2004年)、6度のベスト5を受賞。 2005年に現役を引退し、筑波大学大学院に進学。 現在、東海大学アシスタントコーチ。
DVD『後藤正規のシューティング・スキル GOTO's Shooting Skills by Goto Masaki 』 全2巻 (特定非営利活動法人 スポーツ指導者支援協会) 「シュートの職人」とも言うべき、元日本代表の後藤正規氏を迎えて行われた、シュートに関する座学&実技講習会(全4時間分)を収録
1972年、東京都生まれ。チームミズノアスレティック・キャプテン。JOCアスリート委員。シドニー、アテネ・オリンピックのオリンピアン。専門種目は陸上競技110mハードル。2度にわたり日本記録を更新(1999年、2004年)。研究分野はスポーツトレーニング論、バイオメカニクス。陸上競技のみならず、Jリーグ、プロ野球、バレーボール、バスケットボール、テニスおよびホッケーなど、多くのスポーツ分野の国内外トップ・アスリートの指導にあたる。スポーツ解説者として、テレビなどで活躍中(NHK、TBS系列他)。 現在、自分史からの子どものジョイフル・スポーツへの動機づけの理論と実践プログラムを開発し、全国各地で指導。 主要論文に「競技者と一般人の歩行と走行」、「球技系競技者の年間トレーニング・プログラム」等。
聞き手 須賀由紀子 (すが ゆきこ) 実践女子大学生活科学部生活文化学科准教授
津田塾大学学芸学部国際関係学科・筑波大学大学院修士課程修了。専門分野はレジャー論。著書(共著)に、エンゼル叢書として『暮らしの哲学としての「生活文化」』『知性としての精神』『聖書の言葉・詩歌の言葉』『愛したくなる「家族と暮らし」』『古事記が語る原風景』(以上、PHP研究所)、『「ゆとり」について』(誠文堂新光社)、『情報文化と生活世界』(福村出版)、『グレート・ブックスとの対話』(K-FACE叢書)など。現在、エンゼル財団主任研究員、実践女子大学生活科学部生活文化学科准教授(生活文化論)。
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森永エンゼル財団/スポーツフォーラム 後藤正規コーチロングインタビュー 2009© 財団法人エンゼル財団