天野正子/「おやつ文化のゆくえ」

再生

28分4秒

1.「モノと子ども」史へのアプローチ

・「あるべき子ども」像からの解放
・「モノ⇔子ども」相互交渉史

2.おやつの由来

・「御八つ」→江戸時代、「八つ時」(午後2時から4時頃)に摂った間食
・背景:労働時間と夜の生活時間の長時間化→一日2食から3食へ
・おとなの食習慣→子どもの世界へ

3.海外のおやつ文化

・中国:「虫やしない」と点心
・イランやロシア: 紅茶にそえる食べ物

4.おやつの意義

・エネルギー源:補食や栄養補給
・癒しや潤い
・人と人とを結ぶ力:遊食同源/話食同源

5.「駄」の世界の引力

・駄菓子屋の原型→江戸時代の番小屋
・東京下町の駄菓子屋の数(1921=大正10年)
 72世帯に駄菓子屋1軒(深谷昌志の調べ)
・駄菓子屋はテーマパーク

6.おやつの一般化は大正から

・中産階級の「お三時文化」
・おやつにも近代化の波→西洋菓子の進出
・創業:1899年 森永製菓
     1916年明治製菓
     1922年江崎グリコ
・紙サック入りミルクキャラメル→空前のヒット

7.グリコとオマケ

・遊食同源のお菓子
・三拍子揃った お菓子 →遊ぶ・食べる・からだによい

8.甘味に飢えていた戦中・戦後

9.駄菓子屋・紙芝居・団塊世代

10.おやつの大衆化と フリースタイル化

・大量生産とテレビコマーシャル
・変わるおやつの意味→食べたいときに一人で食べる

11.さようなら、おやつ文化

・子ども市場の成立(1971年)
・コンビニ一号店(1974年)

12.おやつ文化はまだ終わらない?

・保育園:お三時文化のさいごの砦
・青梅市慶友病院:人生の最終章を彩るおやつ文化

13.おやつから食育へ

・お茶の水女子大学付属小学校「生活文化」実践例から
・「おやつ学習から子どもは何を学ぶ?」→生活に目をむけ、生活を豊かにする文化を創造者に

 


<使用図版>(登場順)
・天野 正子・木村 涼子・石谷 二郎(著)『モノと子どもの戦後史』、吉川弘文館
・モアゼニ・川本・順子「自然の恵み、イランのおやつ」 (『vesta』 no.56/2004 (財) 味の素食の文化センター)
・森永製菓株式会社
・江崎グリコ株式会社
・二村高史氏撮影 『モノと子どもの戦後史』
二村高史氏ホームページ http://www.dagashi.org/tokyo/yushima1.html
・草壁孝治/桑田美代子「豊かな生活の創造〜老人病院の取り組み〜」(『vesta』 no.56/2004 (財) 味の素食の文化センター)
・流田直「現代っ子のおやつ〜おやつの学習から子どもは何を学んだか〜」 (『vesta』 no.56/2004 (財) 味の素食の文化センター)


<参考文献>
深谷昌志『子どもの生活史』黎明書房、1996年
加藤理『駄菓子屋・読み物と子どもの近代』青弓社、2000年
森永製菓株式会社『森永製菓100年史』2000年
松田道雄『駄菓子屋楽校』新評論、2002年
モアゼニ・川本・順子「自然の恵み、イランのおやつ」(『vesta』 no.56/2004 (財) 味の素食の文化センター)
草壁孝治・桑田美代子「豊かな生活の創造〜老人病院の取り組み〜」(同上)
流田直「現代っ子のおやつ〜おやつの学習から子どもは何を学んだか〜」(同上)
天野正子・石谷二郎・木村涼子『モノと子どもの戦後史』吉川弘文館、2007年



天野正子


天野正子

お茶の水女子大学卒業。東京教育大学(現・筑波大学)大学院文学研究科修了。千葉大学文学部、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科の各教授を経て、東京女学館大学副学長・学長。2009年4月から東京家政学院短大・大学学長。お茶の水女子大学名誉教授。エンゼル財団理事。専門分野:社会学、とくに文化社会学や生活文化論。主な著書:『「生活者」とはだれか』(中央公論社)『老いへのまなざし』『「モノと女」の戦後史』(以上、平凡社)『「つきあい」の戦後史』『モノと男の戦後史』(以上、吉川弘文館)など。






本ホームページでは、2009年3月9日、エンゼル財団理事会・評議員会で開催された天野正子先生ミニフォーラム「おやつ文化のゆくえ」(約30分)の模様を、ブロードバンドビデオで配信しています。

天野正子先生ミニフォーラム「おやつ文化のゆくえ」
開催:2009年3月9日 会場:森永プラザビル 
主催:財団法人エンゼル財団

© 収録映像:著作権者 財団法人エンゼル財団

講演者の肩書は開催当時の物です


ビデオの再生にはWindowsMediaPlayer9シリーズ以降が必要です。お使いのPCにインストールされていない場合はこちらからダウンロード(無償)してください。また、Macintosh(OS X以降)ではWindowsMediaVideoを再生するためのプラグインが必要となります。プラグインツールに関してはこちらをご覧ください。「Flip4Mac WMV」(http://www.flip4mac.com/

天野正子先生ミニフォーラム 「おやつ文化のゆくえ」 2009© 財団法人エンゼル財団